4月30日、今日は作家の永井荷風の忌日である。
永井荷風は、1879年(明治12年)に生まれ、1959年(昭和34年)の4月30日に亡くなった。
個人主義を貫いた変人作家だった。
私は荷風の熱心な読者ではないが、荷風の生き方に共感する。
戦時中、時局に迎合した文学者が多かった中、荷風は時局に流されず、個人主義を貫き、発表のあてのない作品と日記『断腸亭日乗』を書き続けた。 荷風の日記である『断腸亭日乗』、「断腸亭」は荷風の別号、「日乗」は日記のこと。
荷風はこの日記を、38歳から79歳の死の前日まで書き続けた。最後の頃の日記はメモ程度であった。
以下が死の前日の日記。
四月廿九日。祭日。陰。
一人暮らしの孤独死だった。
今日は、『断腸亭日乗』と『荷風俳句集』を読んで過ごそうと思う。